まず、耳の周りを見て下さい。

耳の周りに異常のある時、
�@　耳の後ろが赤くなって腫れていませんか。この場合は乳様突起炎の可能性があります。すぐに受診が必要です。
�A　耳たぶ、その周りに小さな「水ぶくれ」や「かさぶた」などが沢山ありませんか。この場合は、「ラムゼイ・ハント症候群」の可能性があります。すぐに受診が必要です。
�B　耳の前の皮膚に一つの「小さな穴」あるいは「かさぶた」がありませんか。この場合は「耳瘻孔感染」の可能性があります。受診が必要です。

耳の周りに異常のない時、
多くの場合、「中耳炎」または、「外耳炎」です。
�@　中耳炎は鼓膜の奥に炎症があります。鼻の奥に耳管という管があります。鼻の奥と耳はその管でつながっています。鼻風邪をひいた時、鼻のバイ菌が耳管を通って耳に上がってきます。すると中耳炎になります。抗生剤の内服、時に、鼓膜切開が必要なことがあります。
�A　外耳炎は夏にプールに入った後に起こることがあります。プールの水の中に繁殖したバイ菌が耳の穴に入ります。そして、耳の穴の皮膚に感染します。すると外耳炎になります。耳の穴がいたみます。耳たぶを引っ張ったり、耳の入り口を押したりすると痛みが強くなります。治療は、まず、外耳道の汚れを取り除きます。そして、抗生剤の軟膏、あるいは、点耳液をつけます。
　なお、耳の下の痛みは「耳下腺の炎症」のことが多いです。耳下腺の炎症にはおたふくかぜ・反復性耳下腺炎・化膿性耳下腺炎などがあります。また、耳の周りのリンパ節の炎症、すなわち、リンパ節炎の時も「耳が痛い」と受診されることがあります。