金魚すくいの後、ビニール袋に金魚と水を入れて持ち帰るとします。ビニール袋は内と外を隔てています。水が外に漏れないようにています。外から内に物が入ってこないようにしています。
　このビニール袋が皮膚の角層に相当します。角層は皮膚の表面にあります。角層は屋根瓦のような平たい細胞が15枚ほど重なり、厚みは20μm(50分の1mm)位です。
　角層は瓦（細胞）とその瓦（細胞）の間をうめる油（角質細胞間脂質）で出来ています。この油（角質細胞間脂質）が減少すると、瓦（細胞）の隙間から体内の水分が外に出て行ってしまいます。そして、皮膚がかさかさになります。また、外から内に抗原・刺激物が入ってきます。すると皮膚に赤いブチブチができます。そして、痒みを感じる知覚神経が角層近くまで伸びて、ちょっとした刺激でも痒みを感じるようになります。
　角層には水を捕まえて放さない物質（天然保湿因子）もあります。この物質が減少すると水を捕まえることができないので皮膚がかさかさになります。
　角質細胞間脂質・天然保湿因子の減少はこのようにして皮膚のバリア機能を低下させます。
皮膚のバリア機能を維持することがきれいな皮膚を保つためには大切なことです。