小児科・皮膚科・病院など複数の医療機関を受診したが良くなりませんと、当院を受診する方があります。良くならないのは次のような理由があります。

１　ステロイド外用剤をつけている間はある程度皮疹が良くなりますが治りきらない。

　「皮膚が赤く、ぶつぶつなっているのは皮膚に炎症があるからです。炎症は燃えている状態です。燃えているところにステロイド外用剤という水をかけます。そして、火を消します。ステロイド外用剤の副作用が恐いため、火が消えかけたら水をかけるのを止めてしまいます。ステロイド外用剤を中止します。これを「腰引け治療」と当院では言います。そこで炭火がくすぶったような状態になります。これを「炭火焼き状態」と当院では言います。そうすると、しばらくしたら、また、大きな火事になります。ステロイドの副作用をチェックしならが、適切な強さのステロイド外用剤を火が完全に消えるまでつけることによって、この「炭火焼き状態」から完全に火が消えた状態にすることが出来ます。自分の判断でステロイド外用剤を終了せずに、かかりつけの先生に相談して完全に火が消えた状態になるまでステロイド外用剤を使用します。適切な強さのステロイド外用剤を選び、適切な期間と量を先生に決めてもらいます。ここが大切なさじ加減です。このさじ加減により皮疹が良くなるかどうか決まります。

２　ステロイド外用剤をつけている間は皮疹が良くなりますが、止めてしばらくするとまた悪くなります。どうすれば良いでしょうか。