皮膚から食物を入れない
5ヶ月の乳児の方が初めて当院を受診されました。顔・体に赤くブツブツした発疹とかき傷がたくさんあります。最重症のアトピー性皮膚炎です。口の周り・ほほがジュクジュクしています。
お母様:「離乳食を開始してもよいでしょうか。」
先生:「まずは、顔の湿疹を治して、顔をきれいな状態にしましょう。」
お母様:「離乳食が遅れると良くないと聞いたのですが。」
先生:「今の顔の皮膚の状態で離乳食を始めると、食物は口の周りの皮膚からも体の中に入っていきます。普通、食物は口から体に中に入っていきます。体は口から入ってきた食べ物は敵ではないと判断します。皮膚から食べ物が入ってくることは異常です。体は皮膚から入ってきた食べ物は敵と判断します。例えば、普通、お客さんは玄関から家の内に入ってきます。もし、窓から入ってくる人がいれば泥棒です。人では口は玄関です。皮膚は窓です。皮膚がいたんだ状態で離乳食を始めると、食べ物が皮膚から入り、その食べ物を体が敵と見なし、アレルギー反応が起こるようになります。まず、皮膚をきれいな状態にしましょうね。その後に離乳食について考えましょうね。」