まぶたの皮膚は薄く繊細ですからかぶれやすいです。大人の女性では化粧品によるかぶれが多いです。点眼薬が原因となることもあります。小さな子供はよく泣くので涙によりかぶれることがあります。アレルギー性結膜炎のある方は目をよくこするので、その刺激でかぶれることがあります。直接、目の周りにつけた物以外でもまぶたのかぶれの原因になります。例えば、空気中に漂っている物がまぶたについてかぶれることがあります。飛散した花粉により目の周りに皮膚炎がおこることがあります。まぶたを手でこすることがありますから、手についた物がまぶたについてかぶれを起こすことがあります。爪につけた物、ハウスダストや動物のふけ等が手について、その手で目をこすることによりまぶたのかぶれが起こることがあります。その他に、髪の毛先がまぶたに当たることにより、まぶたの皮膚が刺激されかぶれがおこることがあります。
　治療は、まず原因を探して取り除くことです。まぶたにステロイド外用剤を塗布すると眼圧が上がって緑内障になることがあります。塗布する場合は目の状態をチェックしながら、強くないステロイドを短期間塗布します。また、プロトピック軟膏を処方することもあります。アレルギー性結膜炎が原因の場合は、アレルギー性結膜炎の治療によりまぶたの湿疹が軽快することもあります。

　原因：化粧品・涙・点眼薬・花粉・ネールアート・動物・ハウスダスト・アレルギー性結膜炎・髪の毛先
　治療：原因除去。アレルギー性結膜炎の治療・ステロイド外用剤・プロトピック軟膏で炎症抑制
　なお、ステロイド外用剤は眼圧が上昇して緑内障を起こすことがあるので、目のチェックが必要です。